2001.12.7(63000km)

エアコンコントロールパネルの交換

 マイ・シトロエンZXのエアコンコントロールスイッチは、2カ所具合が良くなかった。ひとつは、内気循環と外気導入の切り換えが効かないこと。もうひとつは吹き出しポジションの切り換えがノブスムーズに回らない。▼▲からウインドデフォッガーに回すときが重く、ヒッカカリ感がある。いちどバラして点検してみたら、何とそれぞれのワイヤーコントロールするパーツが欠落していたのだ。内気循環・外気導入についてはワイヤー単体を取り出して直接動かすようにし、デフォッガーに関しては「あまり使わないから」そのまま。さらに、中の電球が切れるという3つ目も発生。さらにさらに、灰皿証明もお亡くなりになりATのポジションも最も肝心な「A」の部分が付かなくるという追い打ちをかけてきた。

 前回エアコンコントロールスイッチをチェックしたときに、フロントコンソールはもちろんセンターコンソールまで分解しなければいけないことがわかった。つまり、団体でやってきたこのあたりのトラブルは、まとめて解消できる(というかいちいちやりたくないというのが本音)というワケだ。

 例によって、必要な交換パーツの入手はキャロルの畑である。今回はエアコンコントロールパネルユニットとATポジション表示スイッチユニット。ATポジション表示スイッチユニットは、単なるタマ切れも考えられるが、万一スイッチ関係のリペアとなると、再び分解するのがメンドウなので、あらかじめ用意しておくことにした。エアコンコントロールパネルユニットは、同様のトラブルが多いらしく、けっこうな引き合いがあるという。ZXに限らず、BXでもコントロールが重くなったりヒッカカリを発生しているクルマが多い。シトロエン乗りにとって、ここは鬼門のようである。

 コンソール周辺のタマ切れなどで分解するときのことを考え、ちょっと多めに写真をアップしておこう。なお、スペア球は手元にあるストックから使った。いずれもマッチ棒の先くらいの大きさの麦ダマで、国産車などにもよく使われているタイプ。用品店では1コ100〜150円くらいである、と記憶している。ライターのリング照明とエアコンパネルの照明の電球は、ちょっと明るすぎる嫌いがあったので、秋葉原のガード下でその昔大量に購入した14V球にしておいた。

 さらについでに行った作業は、エアコンコントロールパネルの電気コネクターにサンハヤトの接点復活剤をひと吹き。ときたまファンがストライキしていたのだ。


今度は前にまわって、センターコンソール足もとの左右カバー外し。最もバルクヘッド寄りにネジが一本(赤矢印)。これを抜いた後。カバーを前に引き出すと、コンソールとの差し込み部分が抜けて取り外しが可能になる。さらにカバーの奧には掃除機のすき間ノズルのような形のヒーターダクトが。これはコンソール側に1カ所ネジ留めされているので、それを外す。ここまでで、やっとセンターコンソールが外せる。おわかりのように、フロンとコンソールは、センターコンソールを取り外さないと分解できない構造なのだ。

さて、センターコンソール。センターコンソールは一体でダッシュにごっそり差し込み式。エアコン吹き出し口の両側あたりをマイナスドライバーでこじってキカッケを作って、徐々に手前に、最後にスポッと抜く。

フロントコンソールを外してもエアコンコントロールパネルはダッシュのステーに残る。後で説明するが、中のタマ切れの場合は、この状態でも作業が可能だ。さて、取り外しは上下のネジ4本を外す(赤矢印)。

……が、上の作業だけではパネルは外れてくれない。下の部分にダッシュのステーと噛み合う位置決めのツメが付いているのだ、ここはマイナスドライバーで。

パネルを手前に引き出しても、コントロールワイヤーが4本(私の場合は3本)命綱のように付いてくる、もちろん、すべて外さないと単体で取り出せない。ワイヤーと分離する方法は黄色い矢印のクリップを外してアウターを、赤い矢印のタイコを抜いてインナーをそれぞれ外す。このとき、ワイヤーに無理な力をかけたり曲げたりすると、操作が重くなったり渋くなったりするので注意したい。さらに、電気関係のコネクターを抜けば、単体になる。

ユニットを裏側から見て、トラブルの検証。上が畑から収穫したもの、下が付いていたものだ。インパネ装着時は、写真の上下逆で取り付く。畑のものはサスガに産地直送泥付き状態。見てもわかるように、外気・内気切り換え用のレバーが、無い。台座部分ごとポッキリ折れてしまっていたのだ。デフォッガーに関しては、写真右側のレバーの連動するギヤが欠けていてちゃんと動いていなかったのだ。どちらも一体形成のプラスチックパーツで、交換する以外リペア方法は思いつかない。たぶん、ギヤ1コ単位での供給もないだろう。

ユニットのフロントパネル部分は上下各2カ所のツメによって固定。小さなマイナスドライバーを使えば簡単だ。というわけで、ユニットをダッシュに固定した状態で電球交換ができるわけ。

パネルのダイヤルと中のギヤとは噛み合い部分にキーが設けられているので、分解〜組立時にダイヤルの位置関係が変わってしまう恐れはないので安心。で、逆の手順で再び各パーツを組み立てていって作業終了。もちろん、ギヤ類にはグリス、ワイヤーにはオイルを補充。コントロールワイヤーについては、1本ずつ動きを確かめて組み立てていったほうがいい。

最後に、ATセレクタースイッチの交換について。このパーツは単純にインジケーター表示を切り換えるためのもので、実際のギヤセレクトとは別物。台座部分のネジ(赤矢印)を外しコネクターを抜けば交換可能だ。台座のネジ部分は楕円の穴になっていて、インジケーターとシフトポジションの表示ズレ(たとえばパーキングにシフトしてもRが点灯するなど)は、ここを前後に動かしてアジャスト調整できる。


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